先日、経済学者の松井彰彦さんが書かれたコラムを読みました。
タイトルは、「天才の育て方」
その中で、取り上げられていた話をご紹介させていただきますね。
大阪にある、アトリエ インカーブ という施設を育てられた今中 博之さん。
この施設に所属するのは、社会の基準で言えば、全員が知的障害を持つアーティスト。
作業を見ても、障害者とはわからないのだそうです。
稼ぎ頭の方は、２メートル四方の絵を２週間で描き上げ、この絵が、海外で４００万円で売れるのだそうです。
天才とも言える才能は、教育では育まれないのだそうです。
だから、今中さんは言われるのです。
「教育は邪魔です」と。
型にはめられるような教育を受けて来た知的障害と言われる天才予備軍、
つまり、健常者の指示をよく聞くように躾けられて来た彼らは、一度指示されると、自由な発想を失ってしまうのだそうです。
それって、健常者として生きている私たちにも言えることです。
「好きだから、飽きない」と言って、絵を描き続ける稼ぎ頭のアトリエ インカーブのアーティスト。
その話を聞いて、美術系の大学に行っている学生が、泣き出したことがあるそうです。
絵が好きだったのに、教授の顔色ばかり見て描くようになった自分を振り返ってのことだそうです。
子供の時に楽しかったこと、夢中になって飽きなかったことがあったはずなのに、
今は、夢中になれるものを見つけることができないと思っていませんか？
それは、何かしらをすることによって、褒められなかった体験、非難された経験、
自分をまるごと受け入れられなかった過去を通し、
自分の夢中で好きなことに取り組む意欲を失ってしまったのかもしれないです。
残念ながら、それが、私たちが受けて来た「教育」だったように思います。
できないことを伸ばすことに意識を向けるのではなく、
好きなことを伸ばすように、楽しいことを続けることこそが、
その人の才能を伸ばすことになるのです。
もちろん、教育も大切です。
それは、自分の可能性を伸ばす教育であってほしい。
学校教育だけでなく、家庭の中でもそうできれば最高ですよね。
まずは、一人ひとりが心に余裕を持つことです。
相手の違いを受け入れるには、自分の心に余裕がないとできないからです。
自分の心の余裕とは、自分を自分自身で愛すること。
つまり、自分を全肯定することから始まるのです。
ありのままの自分を丸ごと受け入れること！
結局は、それに尽きるのかなと思っています。
自分に余裕を与えるために、自分と向き合う時間を持ってほしいです。
自分にダメ出しをしたり、過度に他人を否定するのではなく、
あるがままの自分を見ることから始めましょう。
自分で自分を天才に育てるように！
そのためにも、自分の未来を考える時間があっていいはずです。
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